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無垢の木


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 原木を縦に割ると、まず繊細で透き通るように美しい繊維に眼を奪われます。

 同時にフィットンチッド(森の香り)という植物から放出される挿発性のエキスが漂い、

 なんともいえない清涼感に包まれます。


  木の色は外側は透明感のある乳白色で、中心に近づくにつれ、色は次第に濃くなり、

 繊維はゆるやかな波線曲線を描きながら、茶や褐色の色を帯びて、渋味のある色合い

 を形成します。

  今、わたしたちの日常に無垢の原木は、ほとんど存在しません。

 集成材という、木片を大量の接着剤という名の化学物質で作り上げた、外観

 だけは木と同様なものが、日本中のあらゆる建築物に使われているからです。

 しかしそれは、「樹木」ではありません。

  それだけに無垢の木に触れることができるこの一時は、いつも特別なことに

 感じます。

 


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  割った木は、薪小屋で寝かせ、一年間乾燥させて来年の冬用の薪となります。

 不揃いな木の形が、寸分の狂いもない均質な大量生産品を見慣れた私の目には、

 とても新鮮に映ります。

日時:2008年04月04日 21:13

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