
私はかつて、東京でサラリーマン生活を送っていたことがあります。
20代の頃です。充実した部分もありましたが、一方で産業社会の一つの歯車
ような生活であったことも否めません。その中で、溜まっていく疲労やストレスを
癒すために、とある時間、都会を抜け出し、豊かな自然に身をおき、ゆっくりとした
時間を過ごしたい、といった欲求や願望が常にあったのを覚えています。

そして、私の場合、行きたいところ、求める場所は、旧所・名所ではなく、
静かで美しい農村、人の営みがある場所が理想でした。
あれから約10年、今、その理想に近い景観が目の前に広がっています。
水田と森と人が見事に調和し、背後の山がそれを支える、いわゆる
「農的文化」がしっかりと存在している風景。
レストランからこの風景を眺めて、「来てよかった」と思っていただける人が
いれば、私はそれだけで十分満足してしまいそうです。
日本全国、開発により、美しい農村はめっきり少なくなりましたが、ここ
塚原高原では、まだ、素晴らしい景観の生きた農村が健在なのです。