なぜこのメニューに至ったかを説明させていただきます。
まず私の理想とする料理人は、高い技術でもなく、豊かな経験や知識でもなく
ひとえに愛情のある料理をつくる人だと常々思っています。
では、愛情のある料理とはなにか?
例えば、子供が高熱を出したとします。40度を超える高熱を出し、意識が
もうろうとしています。身体は次第に衰弱し、ぐったりとして食べ物はおろか
水分さえ、受けつけません。このような状態が2日も続けば、親としてはさすがに
何かを食べさせなければならないと不安になります。
さて、このような場合、あなたなら何を考え、何を食べさせますか?
このようなとき、日本には素晴らしい食があります。御存知の通り「おかゆ」です。
食べる人の身になって考え、元気になって欲しいと願いながらつくります。
このときの心情が私は料理をする上で最も大切な要素だと考えています。
今回、メニュー立案にあたり、いろんなことを考えました。
人間にとって食事の第一の目的は「生命の保存」であること、人間は肉食動物でも
草食動物でもなく、歯の形を見れば解かるとおり「穀食動物」であること、
陰性でも陽性でもなく中庸の食が理想であること、そしてその多くは大豆や黒豆、小豆、
玄米などの種子、全粒穀物が相当すること、野菜は葉物ではなく根菜が理想であること、
酵素、バクテリア、微生物、食物繊維、微量元素、純正植物油等が含まれていること、
肉や魚を入れなくともコクがあること、最も味覚が正常といわれる健康な一歳前後の
子供が受けつけるものであること、そしてすべての品に明確に食べる必然性があること、
等々です。
そして私は、このメニューを、3ヵ月間、毎日食べ続けました。毎日食べることが苦痛な
ものはどんなにに美味しくても身体に負担がかかるものです。そのようなものがないか、
自ら人体実験を行って確かめる必要がありました。体重も3ヵ月間、毎日100g単位で
チェックしました。食べ続けると太るものであれば、私が本来の目指すものでないからです。
結果としては、毎日食すことに苦痛を感じず、体重も増えることなく
(逆に少々痩せました)納得する結果となったので、このメニューに決定しました。
私なりに試行錯誤を重ねました。しかし、まだまだ不十分です。健康な男女はもちろん、
糖尿病患者や高血圧、心臓病の人、乳児から80歳以上の高齢者まで、すべての人が
食べられる「万事」の食を目指さなければなりません。
それには、まだまだ多くの勉強と工夫が必要です。
そして私はあらかじめ断っておくというか、正直に申し上げますが、
プロの料理人ではなく、素人なのです。